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ルイ・ミジャヴィル来日テイスティング・セミナー



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テルトル・ロートブフロック・ド・カンブを造る世界中から注目されている生産者、フランソワ・ミジャヴィルの息子、ルイ・ミジャヴィルが来日、セミナーが開催されたので参加してきた。
写真はミジャヴィルの叔父がラングドック・ルーションで造っている「レ・クレイス」というドメーヌの「レ・クレイス」と「レ・ブリュンヌ」。
奥のレ・ブリュンヌはラングドックのワインでありながら、カベルネ・ソーヴィニヨン80%のボルドー・スタイル。
50%新樽で18か月熟成。
完熟したカベルネはボルドーとは違った味だが、柔らかく凝縮された果実味と
樽熟成からの豊かなアロマは「ミジャヴィル・スタイル」が感じ取れる。



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ドメーヌ・ド・ロラージュ2009

このワインは2007年初リリースのドメーヌ・ド・ロラージュ2009
ルイ・ミジャヴィルがカスティヨン・コート・ド・ボルドーのシャトー(旧シャトーカデ)を取得して造っているワイン。
カスティヨンといっても、サンテミリオンの坂を南東に降りてきて、サンテミリオンの境界を過ぎた所にあるシャトーなので、実質「サンテミリオン」といってもいいくらいの場所にある。

素晴らしく豊かなワインで、味わいはサンテミリオンそのもの。
ミジャヴィル・スタイルの典型、新樽100%で18か月熟成。
果実味が新樽に負けていないので、素晴らしくバランスが良い。

ここで、ルイがいう「ミジャヴィル・スタイル」についての最も重要な要素、それは
葡萄が「オーバーライトネス」になることだそうだ。

「オーバーライトネス」初めて聞いた単語だけど、優良生産者はみんなやっている事。
葡萄を完熟させて摘み取る。
完熟か過熟かは生産者によって考え方が違うところだが
ルイによれば、過熟になる手前ギリギリまで待って摘み取るのだそうだ。



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ロック・ド・カンブ2009

次はコート・ド・ブールのロック・ド・カンブ2009
ジロンド河を挟み、マルゴーの対岸に位置している。
ロック・ド・カンブは川沿いにあるので、葡萄が育つ環境は申し分ない。
「オーバーライトネス」で収穫した葡萄から素晴らしいワインが生まれている。
「ド・ロラージュ」よりも酸が綺麗に感じられるのは
北西にあるせいなのか、河がもたらす気候のせいなのか。

ただ、葡萄の持つクオリティは素晴らしく「オーバーライトネス」で収穫し
新樽100%で熟成させる「ミジャヴィル・スタイル」のワインは「うまい!」
全部飲みたかったが、帰ってから野暮用があり、泣く泣くクラッシュ。



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ル・テルトル・ロートブフ2009

最後はサンテミリオンのル・テルトル・ロートブフ2009
テロワールが良くなければ話にならないが
これぞ「オーバーライトネス」で収穫した葡萄がもつ豊かな果実味とアロマ。
新樽熟成との素晴らしいバランスが造りだすサンテミリオンの極上ワイン。

樽もフランス各地からキメの細かい樽材を調達して
樽メーカーと綿密に相談しながら作る「オートクチュール樽」。
すべてが揃ったミジャヴィル・ファミリーの最高傑作だ。
飲みたい衝動をジッと我慢してこれもクラッシュ。



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セミナーのあと、ルイ・ミジャヴィルと。
どれも大変素晴らしいワインで、すべて飲んでしまいたかったのだが
こういう時って、なぜか変な用事が発生して飲めない。
でも、大変有意義なセミナーで勉強になり、ルイ・ミジャヴィルに感謝。
by youlovechiko | 2013-11-26 18:35 | 試飲会・セミナー
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